エルサルバドルが「ビットコインシティー」建設へ、ビットコイン国債発行で1100億資金調達!
エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領が世界で初となる暗号資産推進特区=ビットコインシティーの建設を進めると発表し、大きな話題になっている。
また、ブロックチェーン開発企業であるブロックストリームと連携して10億ドル(約1140億円)の10年債を発行してビットコインシティの建設費を賄うとした。(10億ドルの半分はビットコインの購入に充てる)
この債券はビットコインに裏付けられた債券であり、今後5年以内に1BTCの価格が1億円を突破することを前提に調達した資金でビットコインを購入し、長期的に売却しながら利益を出し配当の原資に当てる狙いがある。
また、以下の税金を一律免除にすることで海外企業の誘致にも力も入れる。
- 所得税
- キャピタルゲイン税
- 不動産税
- 給与税
- 地方税
10%の消費税は適用となるが、太っ腹な節税対策に加え、同国の永住権取得や他国籍からの国籍取得も容易にするとのことで多くの投資家や起業家の誘致も行うようだ。
また、今回発行する債券のビットコインは「火山債」と呼ばれており、ブロックストリームが開発するBTCサイドチェーンのリキッドネットワーク上で発行される。10億ドル債券の残り半分は、これら火山熱を活用した地熱発電所などのインフラ投資に回されるようで、CO2を排出しないクリーンなマイニングを目指す。
同国ではLa GeoSV(国営の地熱発電会社)がマイニング施設を運営、また、数百メガワットの潜在発電規模が期待できるため、今後も国営企業を交えて再開発は加速するものと思われる。
国の保有する自然エネルギーを最大限に活用し、遠方に送電するより近接地でマイニング様に電力を活用した方が経済性にも優れているため非常に有効な政策と言えるだろう。
今年の9月に法定通貨として同国にビットコインが導入されたことは記憶に新しいが、普及のスピードはかなり早い。当初は反発していた国民も積極的にBTCを店舗に取り入れ、ユーザーも活用している様子が伺える。
今後エルサルバドルでどのようなイノベーションが生み出されることになるのか、今から楽しみでならない。