NFTとIPFSの関係とは?:PixelHeroes(続)

 唯一無二の「NFTー非代替性トークン(non-fungible token)」とは何か?という筆者が抱く疑問に対し、
日本初の独自コントラクトを用いた代表格である「PixelHeroes」を例に、前回の記事からさらに掘り下げて、NFTのmetadataなどの仕組み的な部分や、活用事例が増えてきているIPFSに注目してみたいと思う。
 まず、前回のおさらいとして、PixelHeroes(二次流通)、PixelHeroesXの販売状況を確認してみたい。

Pixel Heroes NFT(二次流通)

Pixel Heroesは、ジェネレイティブで制作された”1000枚限定”のNFTコレクションです。
同シリーズのデザインコンセプトは、ピクセルで表現され、ゲームで登場するようなヒーローのようです。

現在のオーナー数は247名、取引量は1.6ETH

Pixel Heroes X(販売状況)

 Pixel Heroes”1000体”のHEROを完売後、12月3日より新たに”5555体限定”で販売されています。
第一弾との違いはHEROが横向きである点とペットが実装されたこと。
 海外でも戦えるNFTプロジェクトを作り出すというもの。1000体を保有するホルダーのコミュニティメンバーと共に、5555体を発行することが決定されています。
※5日間で2000体以上が購入され、二次流通も発生している状況。

1HERO:5MATICにてSALE中
現在のオーナー数は299名、二次流通での取引量は0.05ETH

Pixel Heroes Xの購入方法

簡単な流れを解説します。
PixelHeroesXの販売サイトへアクセス→ウォレットをコネクト→購入数量を入力してBuy→OpenSeaでHEROを確認

Connectをクリック
数量を入力してBuyをクリック
OpenSeaでProfileをクリック

MATICの購入方法

MATICの購入方法がわからない方は、こちら参考に購入してみてください。

NFTの画像データの保管方法は?

 NFTの画像データとIPFSとの関係とは何か?まず、画像データはEthereumチェーンには存在しないこと。
このことを知らないというNFTホルダーも多いのではないだろうか。
 日本の主流はOpenSeaが発行者となっており、同社がmetadataと共に画像データもサーバーに保管している。
海外ではフルオンチェーン型、もしくはIPFSにデータが保存されているのが主流であり、日本のNFTとはここが異なる点となる。”フルオンチェーン型とサーバー型”が存在するのだ。

フルオンチェーン型とサーバー保管型
 フルオンチェーン型はsvg形式で画像データはブロックチェーン上に存在しており、分散型で消滅することがない。
実はデータ容量が大きいものはEthereumブロックチェーン上で保管することができない。というデメリットもある。

 サーバー保管型は発行元であるホストが、ストレージサーバーへ画像データを保管しており、データ容量が大きいものでも保管することができる。というメリットがある。ただしデータの改竄や消滅する可能性がある。保管している画像データのみを改竄することもできてしまう。
 サーバー保管型の問題として、画像が保存されたデータベースが消滅、消失すると画像データを参照することができなくなるのである。

両方の問題を解決する良い方法はないものだろうか?

IPFS(InterPlanetary File System)

 ここで登場するのがIPFSだ。IPFSはProtocol Labsにより開発が進められているP2Pネットワーク上で動作するハイパーメディアプロトコルである。現在のインターネットのプロトコルであるHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)を補完するものとして、コンテンツ指向型という大きな特徴を持っている。サーバーの代わりにIPFSを用いたNFTとIPFS保管型NFTと呼ぶことにする。

コンテンツ指向型プロトコル
 IPFSではコンテンツのハッシュ値(=コンテンツ)を指定し、そのコンテンツが存在する場所は指定しません。オリジナルのサーバーが何らかの原因でダウンしても、同じハッシュ値のデータを持っているどこか他の場所からでも情報を取得することができる。
 データを分散型で保管しているメリットとしては、負荷分散や耐検閲、耐改竄性に富んでおり、NTFを保有するホルダーには、データの消失を避けられる以外にも様々なメリットがあるといえるだろう。

NFTのデータ構造

 NFTには、デジタルコンテンツの保管場所が記録されるが、デジタルコンテンツ自体はブロックチェーンに記録されない。記録可能なデータサイズが小さいためだ。
 コンテンツデータは、その消失を防ぐためIPFS(分散ストレージ)に保存することが多い。

出典元:日本総研

ここまでの解説で”Pixel Heroes”、”Pixel HeroesX”が、いかに希少価値があるか、お分かりいただけただろう。
次回は、NFTでの見るべきポイントをまとめて解説したいと思う。

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