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スウェーデンが気候変動対策で仮想通貨マイニングを警戒、EUに全面禁止を要請!

スウェーデン政府はEU(欧州連合)が主導で動いている国際イニシアチブであるSDGsやESGなどの持続開発可能目標の達成のため、特に力を入れて取り組んでいる枠組みの一つであるゼロカーボン社会の実現に向けて、仮想通貨のマイニングを全面的に禁止するようEUに呼びかけていることがわかった。

スウェーデン政府当局による仮想通貨マイニンング禁止の要求はスウェーデン環境保護庁と金融監督局の理事が署名した公開書簡で取り交わされた。

書簡の中身は主にハッシュ値を求めるために膨大な電力を使い資源の無駄使いをしていると指摘しており非常に非効率なだけでなく、地球環境そのものを破壊していると述べている。

PoW(プルーフオブワーク)のアルゴリズムを用いたマインングによって引き起こされる災害に対する政策措置が必要になるだけなく、スウェーデンとEUに参加する国々が再生可能エネルギーを活用することが重要です

https://www.fi.se/en/published/presentations/2021/crypto-assets-are-a-threat-to-the-climate-transition–energy-intensive-mining-should-be-banned/

スウェーデンのエネルギー比率は再エネが68%と過半数以上を占めており、水力、風力、原子力発電の割合が非常に高いクリーンな電気を地産地消していることで有名だ。

しかし、今後は中国から締め出された多くのマイナーがスウェーデンのクリーンなエネルギー資源を求めて、同国でマイニング事業を展開していく可能性が非常に高い。


需要が増えることは一見良さそうな話ではあるが、電気は同時同量のバランスで成り立っているため、保存が効かない。マイニング用途で電気を使われすぎることで、EU全体が主眼とするゼロカーボン社会を実現するための電力を食い潰されることに繋がるのである。

国家としては輸送部門の電化や大規模バッテリーの開発など優先すべき電力需要はそれ以上に存在しているため、大規模的な仮想通貨マイニングを全面的に禁止することは妥当かもしれない。

また、両長官によると同国ではビットコインマイニングに使われている電力消費量が年間1TWh(テラワットアワー)に達しているようで、一般家庭20万世帯分の電力に相当する電力を消費していることになる。

現在、仮想通貨市場全体の価格が暴落していますが、今回の報道が多少ネガティブな影響を与えたのかもしれません。

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