アルファロメオがNFT活用へ、中古車市場の健全な取引の創出に期待!
イタリアの大手自動車メーカーの「アルファロメオ」が今月の8日に、23年モデルの「Alfa Romeo Tonale」というSUVにNFTとブロックチェーン技術を使って、メンテナンス記録を追加できる機能を実装することを発表した。
過去のメンテナンスの記録をブロックチェーンに記録することで、第三者に車を売却するような二次流通市場において、透明性と信頼性を担保した取引行うことが可能になるだろう。
認定整備店でメンテナンスを行なった際にNFTが発行され、車の車両情報に紐付く形で情報が保存されるので、
中古車市場などのセカンダリーマーケットに販売する際にも正規ルートでメンテナンスを行なった方が、
当然高く売れることになる。
今回の同社のNFT活用事例は、より良質な中古車を市場に提供することにも繋がってくるので自動車メーカーにとっても、購入者にとっても双方メリットのある取り組みであるといえる。
アルファロメオのマーケティング責任者であFrancesco Calcara氏は自社のデジタル化の重要性について非常に重要なファクターであるとしたうえで、「NFTはアルファロメオ自動車の剰余価値を維持してくれる」と発言しており、デジタル化に対する取り組みの重要性が伺える。
NFTのユースケースはアートやゲーム業界だけでなく、その他の業界でも活用の用途が広がっており、
不動産業界では譲渡証書をNFTとして発行したり、医療業界では医療記録をNFTとしてデータ共有するなど、その可能性と活用領域は多岐に渡る。
アルファロメオでは2027年までに、新車販売の100%をEV(電気自動車)にする計画がある。ガソリン車より車両構造がシンプルになるEVであればメンテナンス箇所も限定的になり、情報の記録が簡易的に実施することが可能になるだろう。(EVの部品点数はガソリン車の約三分の一)
NFTを紐付けた車の販売スキームとは非常に相性の良い取り組みになると思われる。
他の自動車メーカーも今後追随してEVの販売手法にNFTを組み合わせた流通の仕組みを取り入れてくることになることが予想される。